かれは言った。「主よ,わたしの骨は本当に弱まり,また頭の髪は灰色に輝きます。だが主よ,わたしはあなたに御祈りして,御恵みを与えられないことはありません。
只々わたしの後の,近親(と同胞のこと)を恐れます。わたしの妻は不妊です。それであなたの御許から,相続者をわたしに御授け下さい。
(主は仰せられた。)「ザカリーヤーよ,本当にわれはあなたに,ヤヒヤーという名の息子の昔報を伝える。われは未だ且つて誰にもその名は授けなかった。」
かれは申しあげた。「主よ,わたしにどうして息子がありましょう。わたしの妻は不妊です。その上わたしは極めて高齢になりました。」
かれは言った。「そうであろう。(だが)あなたの主は仰せられる。『それはわれにとっては容易なことである。あなたが何もない時に,われが以前あなたを創ったように。』」
かれは申し上げた。「主よ印を御示し下さい。」かれは言った。「あなたの体は,健全でありながら,印として3夜の間人に話せなくなるであろう。」
(そしてかれの息子に。)「ヤヒヤーよ,啓典をしっかりと守れ。」(と命令が下った)。そしてわれは,幼少(の時)かれに英知を授け,
かの女はかれらから(身をさえぎる)幕を垂れた。その時われはわが聖霊(ジブリール)を遣わした。かれは1人の立派な人間の姿でかの女の前に現われた。
かの女は言った。「あなた(ジブリール)に対して慈悲深き御方の御加護を祈ります。もしあなたが,主を畏れておられるならば(わたしに近寄らないで下さい)。」
かの女は言った。「未だ且つて,誰もわたしに触れません。またわたしは不貞でもありません。どうしてわたしに息子がありましょう。」
かれ(天使)は言った。「そうであろう。(だが)あなたの主は仰せられる。『それはわれにとっては容易なことである。それでかれ(息子)を入びとへの印となし,またわれからの慈悲とするためである。(これは既に)アッラーの御命令があったことである。』」
だが分娩の苦痛のために,ナツメヤシの幹に赴き,かの女は言った。「ああ,こんなことになる前に,わたしは亡きものになり,忘却の中に消えたかった。」
食べ且つ飲んで,あなたの目を冷しなさい。そしてもし誰かを見たならば,『わたしは慈悲深き主に,斎戒の約束をしました。それで今日は,誰とも御話いたしません。』と言ってやろがいい。」
それからかの女は,かれ(息子)を抱いて自分の人びとの許に帰って来た。かれらは言った。「マルヤムよ,あなたは,何と大変なことをしてくれたのか。
そこでかの女は,かれ(息子)を指さした。かれらは言った。「どうしてわたしたちは,揺能の中の赤ん坊に話すことが出来ようか。」
(その時)かれ(息子)は言った。「わたしは,本当にアッラーのしもベです。かれは啓典をわたしに与え,またわたしを預言者になされました。
またかれは,わたしが何処にいようとも祝福を与えます。また生命のある限り礼拝を捧げ,喜捨をするよう,わたしに御命じになりました。
そのこと(イーサーがマルヤムの子であること)に就いて,かれら(ユダヤ教徒,キリスト教徒)は疑っているが本当に真実そのものである。
アッラーに子供が出来るなどということはありえない。かれに讃えあれ。かれが一事を決定され,唯「有れ。」と仰せになれば,即ち有るのである。
かれらがわが前に罷り出る日,何んとはっきりと聞こえまた見えるであろうか。だが不義者たちは,今日(現世で)は明らかに迷誤の中にいる。
あなたは悔恨の日(復活の日)に就いて,かれらに警告しなさい。その時,事は決定されるのである。かれらが油断し,また不信心である間に。
かれが父にこう言った時を思え。「父よ,あなたは何故聞きも,見もしないで,また僅かの益をも与えないもの(木石の偶像)を崇拝なさるのか。
父よ,あなたが授かっていない知識が,今,確かにわたしに下った。だからわたしに従いなさい。わたしはあなたを正しい道に導くでしょう。
父よ,本当にわたしは慈悲深き御方からの懲罰が,あなたに下ることを恐れます。それであなたが,悪魔の友になることを心配しています。」
かれ(父)は言った。「イブラーヒームよ,あなたはわたしたちの神々を拒否するのか。もしそれを止めないなら,必ずあなたを石打ちにするであろう。さあ永久にわたしから離れ去れ。」
かれは言った。「あなたに平安あれ。わたしの主に,あなたのため御赦しを祈る。本当にかれは,わたしに対し慈悲深くあられます。
わたしはあなたがたから離れ,またアッラー以外にあなたがたが祈るものから離れて,わたしの主に祈ります。わたしの主に御祈りすれば,恐らく(主の)御恵みのないめにあわないでしょう。」
それでかれ(イブラーヒーム)が,かれらとアッラー以外にかれらが仕えるものから離れ去った時,われはかれにイスハークとヤアコーブを授けた。そしてわれはかれらをそれぞれ預言者にした。
これらの者は,アッラーが恩恵を施された預言者たちで,アーダムの子孫で,われがヌーフと一緒に(方舟で)運んだ者たちの子孫であり,またイブラーヒームとイスラーイール(ヤアコーブ)の子孫の中,われが選んで導いた者たちである。慈悲深き御方の印がかれらに読誦される度に,かれらは伏してサジダし涙を流す。〔サジダ〕
アドン(エデン)の楽園,それは信じていても目には見えないものだが,慈悲深い御方がそのしもべたちに約束なされたものである。本当にかれの約束は,いつも完遂される。
かれらはそこでは無用の話を聞かず,只々「平安あれ。」(と言う語を聞く)だけであろう。かれらは朝な夕な,そこで御恵みを与えられる。
(天使たちは言う。)「わたしたちは,主の御命令による外は下らない。わたしたち以前のこと,わたしたち以後のこと,またその間の凡てのことは,かれの統べられるところ。あなたがたの主は決して忘れられない。
(かれは)天と地,またその間にある凡ての有の主であられる。だからかれに仕え,かれへの奉仕のために耐え忍びなさい。あなたはかれと肩を並べ呼ぶものを(外に)知っているのか。」
それであなたの主によって,われはかれらそして悪魔たちを必ず召集する。それからわれは,必ずかれらを地獄の周囲に引きたて(かれらを恐れ戦かせ)脆かせよう。
わが公明な印がかれらに読誦される時,信じない者たちは信仰する者に向かって,「どちらが地位において高く,またどちらが気前がいいか」などという。
言ってやるがいい。「迷っている者でも慈悲深い御方はかれらに対し命を延ばされる。だがそれもかれらが警告されたことを見る時,つまり罰せられるか,それとも(審判の)時になるまでである。やがてかれらは,どちらがより酷い立場であり,どちらが弱い勢力であるかを知るであろう。」
アッラーは導きを求める者に対し,御導きを増やされる。そして朽ちすたれない善行は,主の御許では報奨において優れ,また帰り所において優る。
われが(クルアーン)をあなたの言葉(アラビア語)で下し分りやすくしたのは,あなたが,主を畏れる者に吉報を伝え,議論好きの者に警告するためである。
われは,かれら以前に如何に多くの世代を滅ぼしたことであろう。あなたは(今),それらの中の一人でも見かけられるのか。またはかれらの囁きを聞くことが出来るのか。
スーラ情報
- スーラ番号:19
- 啓示の種類:マッカ啓示
- 節の数:98
- 正式名称:سُورَةُ مَرۡيَمَ
スーラ 19 (Maryam) は、98の節からなるマッカ啓示です。Maryを意味し、イスラム教の聖典クルアーンの重要な章の一つです。